イラストが上手くなりたいなら、上達のための練習は必須です。しかし、やらなきゃいけないのはわかってるけど、どうしてもやる気が起きない。だらだらいつのまにか時間がたっていた。絵描きであれば、一度は経験があるはずです。
今回は「イラスト練習のやる気スイッチ」を、1つ紹介します。脳科学でも効果が証明された、究極のやる気スイッチです。
究極のやる気スイッチは・・・
イラスト練習の「やる気スイッチを押すたったひとつの方法」、それは「描き始める」ことです。つまり、「とにかく身体を動かすこと」。
「それができないんだ」なんて声が聞こえてきそうですが、そもそも考えかたが逆なのです。「やる気がでたから動き出す」ではなく、「動き出したからやる気がでた」。これが正しいやる気の仕組みです。行動そのものが、やる気スイッチなのです。
じっさい、「始めるまではめんどくさかったけど、いざ始めると止まらなくなった」、そんな経験に覚えがありませんか?これらは「作業興奮」と呼ばれる現象です。
動き始めるとやる気がでる、「作業興奮」。なぜ、起こるのでしょうか?その答えは、わたしたちの脳にありました。
脳に埋まったやる気スイッチ
脳には「やる気」をだしてくれる場所があります。その名前は「側坐核(そくざかく)」といい、側坐核から、やる気ホルモン(ドーパミン)が出ると「モチベーションがあがった」状態になれるのです。

どうすれば側坐核からドーパミンが出るのか。その答えは、「刺激をあたえること」です。逆にいうと、側坐核は刺激がないとドーパミンをだしてくれません。「刺激」、つまりこれが「行動」だったのです。
やる気はでないけど、とりあえず机にすわる、パソコンを開く、ペンを持つ。始めの行動は、どんなに小さいものでもいいのです。小さくても「身体をうごかす」ことが、刺激になって、側坐核がうごきだす。そしてやる気が出てきます。
「やり始めると止まらなくなった」現象は、まさに側坐核が刺激された状態だったのです。「やる気が出てから行動」ではなく、「行動したからやる気」。これが脳科学的にも正しいやる気の出し方だったのです。
それでも、動けないひとに
脳をだます、最大のやる気スイッチは「動き始めること」。その事実はゆるぎないものです。
しかし、やる気が出ない人にとっては「からだを動かす」ことが、越えられない難関の壁であることも事実です。「それができないから、悩んでるんだ」なんて叫びたいひともいるでしょう。
そんなあなたにおすすめな方法がひとつあります。それは、「1分だけやってみよう作戦」。これは『マンガで分かる心療内科』などで有名な心療内科医・ゆうきゆう先生が紹介している方法です。
やる気が湧かないときは「1分だけ勉強しよう」「1分だけ仕事しよう」と考えるようにしてください。必ずヤレます。 すなわちウラを返せば「あと1分だけ寝よう」は永遠を意味します。 http://t.co/1sjl0KXDHF pic.twitter.com/BDOQmwzDGd
— マンガで分かる心療内科♥いつも感謝です! (@sinrinet) 2015, 7月 14
やる気のないときに、無理矢理からだを動かすのは苦痛です。しかし、「1分だけ」と思うとほんのすこし楽になるのではないでしょうか。「1分だけ」と始めた練習が、いつのまにか止められなくなった、となれば作戦は大成功です。
逆に1分経っても、まったくやる気がわいてこない。そんなときは、今はまだタイミングではないのかもしれません。別のことで興奮していたり、落ち込んでいたり。そんな時はひとまず休んで、落ち着いたときに「1分だけ作戦」を実行すればいいのです。
まとめ
もちろんやる気スイッチを押す方法は「動き始める」だけではありません。好きなアニメを見たり、プロのインタビュー記事を読んだり、上達法を探したり。(このブログもそんなモチベーションの踏み台にしてもらえればうれしいです)
しかし、そんな外から押してもらうやる気スイッチは、探すのも大変です。いつ押してもらえるかわからないし、効果も大きいとは限りません。
さらに、以前強力なやる気スイッチになってくれた物だからといって、この先ずっとおなじくらいの効果をだしてくれるかというと、それも言い切れない。
だからこそ、この究極のやる気スイッチはつねに頭に入れておきたいものです。もっとも手軽で、お金もかからず、いつでも押せる、効果絶大なやる気スイッチ。これを押せる人間は、やっぱりあなただけなのです。