イラスト作業中に、おやつを食べることがありますか? ごほうびにしたり、リフレッシュ用につまんだり。能率アップにおやつが不可欠!という絵描きも、少なくないはずです。
しかし、エネルギー補給とおもって食べていたおやつも、一歩間違えば作業妨害になってしまう可能性があります。今回は作業効率のためのおやつ選び、その注意点とポイントを紹介いたします。
作業妨害おやつの原因
おやつが、お絵かきのじゃまをする。その原因は血糖値です。血糖値について『健康診断でひっかかったひとだけ』とか『若いじぶんには関係ない』など誤解しているひとが多くいますが、残念ながらまちがいです。血糖値は健康なひとにも、肉体・精神両面に大きな影響力をもっています。
血糖値とはその名のとおり、血液中の糖の値です。食事をすると上がり、ホルモンのはたらきでまた下がっていきます。
おやつで血糖値が上がると、一時的に活力がわきます。脳がたっぷり糖をもらって、燃える状態になるのです。しかし血糖値があまりに急激に上がり過ぎると、その反動でホルモンがぐっと糖をおさえてしまいます。そうなると逆に、からだは低血糖となってしまうのです。
糖分がたりない状態になってしまうので、そうなった身体には眠気や疲労感などがおそってきます。イラスト作業にとっては敵でしかない症状です。作業効率のために食べたおやつが、こうして作業のじゃまをするということです。
おやつ選びのたった1つのポイント
では、おやつ抜きが最善の選択になってしまうのでしょうか。いいえ、そんなこともありません。脳に供給される糖分がすくなくなると、脳のはたらきは弱くなり集中力が下がってしまいます。かといって急上昇させると、上でかいた通りの作業妨害。糖分はあまり激しく上下せず、安定してゆっくりと上げていくのが良いのです。
そのためにおすすめしたいおやつは、低GIのおやつです。ダイエットにいいと知られていますが、実は作業効率の向上にも役立ってくれるのです。低GI食品は、血糖値をゆるやかに上げてくれるので、急降下で低血糖という代償は起こりません。
おすすめおやつ
ナッツ

ナッツは低GIなため、血糖値の急上昇がおこりません。その糖はゆっくりと脳へ供給されます。
レシチンやチアミンなど集中力・記憶力維持に効果のある栄養素が豊富に含まれています。また歯ごたえがあるため、食べることで噛む運動にもなり、脳を活性化させてくれます。
大豆食品

大豆も、ナッツと同様低GI食品であり、レシチンを含む食品です。
しかしこのレシチン、含んでいる量は大豆がダントツです。大豆に含まれるレシチンは「大豆レシチン」と呼ばれ、レシチンのなかでもとくに細胞膜をつくるために重要な成分となります。あらゆる面で脳のはたらきを助けてくれる栄養素です。
ナッツに比べて低カロリーなのもうれしいところ。
まとめ
わたしたちの身体が食べ物から受ける影響は、想像よりもはるかに大きいものです。じっさい、糖分の取り過ぎでうつ病を疑う症状が出たひとも存在するそう。
「やる気が出ない」「集中できない」と感じることが多いかたは、食生活の見なおしをしてみると、体調ががらりと変わるかもしれませんよ。