イラスト作業効率化に効果的!『匂い』パワーが実はすごかった

イラスト作業のために、なにか気をつかっているものはありますか?

たとえば楽しく絵を描くためにアニメや好きな音楽を流したり、集中力を上げるためにコーヒーを飲んだり。

たくさんの絵描きが、心地よい作業環境のためにそれぞれのやり方で気を配っています。

しかし、『匂い』に気をつかっている絵描きは、どれくらいいるでしょう。

じつは音楽よりもコーヒーよりも、なにより即効性があるのは、じつは『匂い』なのです。

匂いの力はこんなにすごい!

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おいしそうなパンのにおいを嗅いで、おなかが減ってきたり、逆にいやなにおいを嗅いで、その場から立去ったり。

わたしたちは『なにかのにおい』を嗅ぐと、心もからだも『反応』をしめします。それは日常的であり、かつ古く原始からの感覚です。

 

においを感じる『嗅覚』は、じつは五感のなかでも、特別な感覚です。嗅覚は唯一、脳へつたわるルートがほかの感覚と異なります。

嗅覚は、他4感がとおる「大脳新皮質【考える脳】」を通りません直接「大脳辺縁系【感じる脳】」とつながっています。脳の深いところへの直接採用するため、自律神経や感情・行動にも影響を与えることが認められています。ヨーロッパではアロマテラピーを医療行為として長らく活用している国もあるほどです。

 

また、匂いが脳へ伝わる時間は0.2秒以下。なんと痛み(0.9秒)よりも早く脳に伝わります。つまり匂いは、一瞬で心身にスイッチを入れてくれるのです。

絵を描くやる気がなかなか出ないとき、イラスト作業が進まないとき、瞬時に頭を切り替えることができたら、とても助かりますよね。

 

匂いの取り入れ方

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イラスト作業で取り入れたい『匂い』は、アロマテラピーにのっとった匂いがもっとも効果的です。

使用する『匂い』は、精油(エッセンシャルオイル)。植物の成分を抽出したものです。

フレグランスや洗剤などに入っている合成香料は、精油と芳香物質の構造が異なります。「いい匂い」であっても残念ながらアロマセラピーには使いません。

 

精油さえ手に入れれば、匂いの取り入れ方はかんたんです。

もっともお手軽なのがティッシュやふせん。数滴たらして、近くに置くだけです。これだけで匂いの恩恵を受けることができます。

 

作業効率を上げる香り

ペパーミント

効果:リフレッシュ、意欲の活性化、興奮を静める、判断力や集中力を高める、消化促進

いわずとしれたメントールの香り。香りがきついと感じる方は、かわりにスペアミントを使ってみることをおすすめします。ペパーミントより、すこしやわらかい匂いですが、効果はほぼかわりません。

ユーカリ

効果:意識の活性化、集中力・記憶力強化、感情の乱れを静める、抗菌・殺菌

フレッシュでシャープな森の香り。スッキリとして目覚めにいい香りですが、不安を鎮める作用があるので夜に使用するひとも多い香りです。

ローズマリー

効果:頭脳の明晰化記憶・集中力を高める、精神を高揚させる、刺激、抑うつ

刺激のあるフレッシュなハーブの香り。精神を高揚させてくれるので、自信がないとき無気力なときに効果的です。記憶力を高めると有名で、受験生に人気な香りです。

 

 

まとめ

『匂い』という感覚は、個人的なものです。

ネットでも本でも、探せば「いい匂いの情報」はいくらでも手に入ります。しかし、それは参考程度にしかなりません。どう感じるのか、あなたにしかわからないし、どんな匂いがいいのか、あなたにしか探せません。

わたしたちの脳には、外から入った刺激を、「良いものか、悪いものか」自動で判断する機能があります。つまりあなたが「心地いい」と感じれば、その時の心身が求める匂いで、「好きじゃない」と感じれば、今は必要ない匂いです。

いい匂い』がみつかれば、間違いなくあなたのイラスト作業に味方してくれるでしょう

 

参考書籍

『<香り>はなぜ脳に効くのか アロマセラピーと先端医療 (NHK出版新書)』

香りについてのメカニズムを詳しく知りたい方はこちらをぜひ。

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