模写効果を上げるために必要な前提
イラスト上達に効果がおおきいと、有名な練習法の「模写」。
その効果は噂にたがわぬものです。が、やはりイラストの上達に近道はありません。
上手くなるためにはそれなりの枚数を描いていかなければいけないことに変わりはないのです。
ただ、やはり早く結果がほしいというのが人のさが。
実は、模写の効果を倍以上にする方法があります。
それは、「考えて」模写をすること。
見たままをただ何となくだらだらと描きうつす―――そんな模写にはなっていないでしょうか。
ざんねんながら、これでは模写の効果は大きく期待ができません。
今回は、「考えながら模写をする」、そのために試してみてほしい3つのことです。
模写の上達効果を上げる3つのこと
時間を決める
10分・30分・1時間などと、あらかじめ時間を決めてそのなかで模写を行う方法です。
いわゆる「タイムアタック模写」。
時間をはかることで、得られる効果は3つです。
・時間による自分の実力をはかれる
⇒「10分ではこれくらい、30分ではこれくらい描ける」
・省略する部分を学べる
⇒30秒ドローイングと同じ効果ですが、模写の方が時間をかけるため、より高度になります。
・集中力が上がる
⇒人間の脳には「締切効果」という、締め切りが近づくと集中力がます仕組みがあります。
テーマを決める
『なぜ、この絵を模写をするのか』を、模写しはじめる前に、言葉にしてみましょう。
「顔が好みの絵だから」、「この筋肉を描けるようになりたいから」、「構図が好きだから」など、絵によってさまざまなはずです。
あらかじめ模写にテーマを設定することで、『あなたがその模写で得たいもの』を把握でき、その点に集中することができます。
「この顔の書き方を習得するぞ」「腕の筋肉を勉強するぞ」などと、テーマがそのまま、模写の練習効果になっていくのです。
お手本を見る回数を制限する
ふつうに模写をすると、何度も何度もお手本を見ながら進めていく作業になります。
この「お手本を見る」回数を、減らしてみる手法です。
以前、思い出し模写という、お手本を暗記し、まったく見ずに描く練習方法を紹介しました。
思い出し模写は、かなりストイックな手法でしたが、こちらはその簡易版です。
お手本を見る回数を極端に少なくして、お手本を思い出す作業を強制的に増やします。
そうすることで、『ただ写すだけの模写』から、『イメージ力を鍛える模写』になります。
苦しい練習ではありますが、その効果は大きいです。
まとめ
イラスト上達に、模写の効果は絶大です。
多くのプロが、画力向上のおすすめ練習に「模写」をあげています。
ただでさえ上達効果の高い模写ですが、今回紹介した「考えながらの模写」、その効果はぜひともあなた自身で試してみてください。