「こんなに頑張っているのに、上手くならない」
こんなことを思ったことはありますか?
ひとはやる気になると、成功のイメージを浮かべ、アドレナリンを出し、ふだん以上の行動力を発揮します。いわゆる「燃えている」状態です。こうなった絵描きは、どんどん練習するし、どんどん勉強する。
しかし、スキルはほんの数日間の練習では身につかないし、あたらしい知識も何度か活用しないとすぐあたまの押し入れに引っ込んでしまいます。
いままで、イラスト以外でも思い当たることがあるのではないでしょうか。これが、「練習してるのに上達しない」状態です。
やり方はわかった、そこそこ練習して、がんばった。でもいざ見てみると、あんまり上達していない。もういやだ、と挫折しそうになる、もしくはしてしまう。今回はそんな状況について、学んでみました。知っているか知らないかで、メンタル状態が大きく変わってくる、成功曲線です。
結果は遅れてやってくる
「とにかく絵が上手くなりたい!」と願ってその方法を探したあなたは、『描けば描くほど、画力がつく』という言葉と出会うでしょう。まったくもって正しいことばですが、丸呑みするのはいささか危ない。
なぜかというと、ここで最大の思い込みが発生するから。描けば描くほど上手くなると聞いてほとんどのひとが思い浮かべるのが、こうゆう上達です。

うんうん、このグラフ通りならたしかに描けば描くほど上達します。しかし、残念ながらわたしたちのほとんどがこういった上達はできないのです。
ではどんな上達になるのか。それは、こうです。

描けば描くほど上達する。それに間違いはないのです。
しかし最初はほとんど成果が出ません。ただ、努力がたまって、特定のポイント(レベルアップポイント)を超えたとき、急激に結果がでてきます。このグラフを「上達曲線」、そして結果がなかなか来ない現象を「遅れの法則」といいます。

スランプ克服のためのメンタル術
描けば描くほど、時間とともにあなたのイラストが上手くなるわけではありません。この思い込みを訂正することで、多かれ少なかれ停滞期のストレスを緩和できます。
しかしどうやっても結果につながらないのは苦しいものです。わかっていても投げ出したくなる気持ちはよくわかります。とくにつらいのが、レベルアップポイントのほんの手前。練習してもがんばっても、どうしても結果につながらないのがこのポイントです。
だからこそ、ここでじぶん以外を考えてみましょう。自分だけでなく、周りも辛い。そしてその辛いポイントこそ、多くの人が諦めるところなのです。
ここで続けることができれば、あなたは一歩どころか、大きくリードをすることができます。ほとんどの人が勝手に止まってくれるのです。
そう考えると、このスランプ時期はひじょうにお得なポイントにもなりえます。あと少しで大きく上達できるうえ、まわりをごぼう抜きにできるのですから。
まとめ
時間と成果の時間のギャップは、だれであれ苦しいものです。嘆いて投げだすこともできます。
しかしレベルアップポイントは見えなくても、確実に存在します。そこへむけて、練習を重ねるひとだけが、画力向上の花道をたどることができるのです。