あなたはどんなイラスト目標を持っていますか?ぼんやりと「絵が上手くなりたいなぁ」というひともいれば、「pixivのランキングに入りたい!」と意気込むひともいるでしょう。
しかし、イラストというのはすぐに上達できるわけではありません。目標に到達するには、ある程度の時間が必要です。その時間のなかでは、描いても描いてもうまくならない、道に迷ったような時間もあるでしょう。
そんな苦しい期間に、あなたを救ってくれる道具があります。それが、イラスト上達日記です。今回は画力向上に役立つ日記の効果をまとめましょう。
日記の効果
日記の効果はすべて「フィードバック」にあります。イラスト上達に限らず、ダイエットや勉強など、なにごとも目標達成には「フィードバック」が欠かせません。
しかし目標設定において、ほとんどの人がフィードバックを軽視しています。「やること」にしか目がいっていないのです。
たとえば、「イラスト上達のために人物デッサンを1日1枚描く」といった目標です。こんなふうに「やること」だけを決めた記憶がありませんか?そして挫折したことはないでしょうか。
ケンブリッジ大学で心理学を専攻した塚本亮さんはこんなことを言っています。
「自分は本当に目標に近づいているのか」に確信がもてないと足が止まってしまいます。
「自分は何を続けているのか」と「その効果」が目に見えてわかるだけで、それくらい強力なモチベーションになるのです。
(ダイヤモンド社出版「努力が勝手に続いてしまう。」より)
ダイエットや勉強は、体重やテストの点数など、目に見える数字でのフィードバックがあります。しかし、イラストにはそれがない。
たしかに絵をあげたときの閲覧数やブクマ数で、ある程度はかることもできます。しかし作品やキャラクターの人気度に依存していたり、ツイッターなどのコミュニティで数が上がったり、正確な数字をとることはむずかしいでしょう。
だからこそ、画力向上のためには、はあなた自身の手で「フィードバックをえられる仕組み」をつくっておく必要があります。それが、イラスト上達日記なのです。
日記で得られる4つのフィードバック
1.客観的に分析できる
その日にやった練習、現在の画力をシンプルに記録することで、客観的な分析ができます。たとえば、「手を描くために、手の写真10枚模写した。」と同時にその日描いた絵を載せる、もしくはアクセスできるようにしておく。するとそのデータがたまり、どういった練習がもっとも効果的だったか、後から見てわかるようになります。
2.ルーティーンを維持できる
練習は続けなければ意味がありません。「思い出したときだけ練習」だと、その効果は半減どころではないでしょう。練習を日記につけることで、自然と練習に意識が向きます。すこしでも何か練習をやっておかないと、日記に書くことがなくなってしまうのです。
3.考え方を記録できる
完成した絵は「結果」です。日記には「結果」だけでなく、「過程」を残しておくようにしましょう。たとえば、「こんなポーズにしたかったけど、うまくいかなかった」とか、「影の塗りを勉強して描いたから、なかなかうまくいった」とか。あとあと「何でこんな描き方したんだっけ?」と振り返ることができ、思考の向上にもつながります。
4.成長が実感できる
日記に残すことで、成長が「見える化」します。むかしよりも上手く描けるという実感は、自信にもつながり、モチベーション維持にもかかわります。
まとめ
イラスト日記について考えはじめたのは、大好きなイラストレーター・ゆーげんさんの呟きを見てからです。
今日から絵についての日記をつけよう。今までアイディア張みたいのは描いていたけど文章にも残してみようと思った。人間なので今日考えている事が明日も同じではないし、改善を求めて毎日描いているから1年前の絵と今は違う。得たものもあるけど失った物もあるはず。それを取りこぼさない様にしたい。
— ゆーげん (@Yuugen_99) 2014, 9月 23
成長するために一歩一歩を確かなものにしていくこと。その姿勢に感銘を受けると同時に、わたしの行動規範となりました。
絵の上達は、ふだんはわからないほど小さなものがほとんどです。その気付きを見逃さず、自信にしていくこと、それがモチベーションの維持に欠かせない最高のご褒美になるのではないでしょうか。