キャラクターを描くなら、服は必要不可欠なアイテムです。しかし服のしわを描くのがむずかしい、と感じるかたは多いでしょう。
なぜなら服のしわは表情が多彩で、いろいろな形があるからです。そう聞くと、なにやら複雑そうで不安になるかもしれませんが、大丈夫。
いろいろなシワも、2つのタイプに分けることができます。その2つを覚えることができれば、しわのコツを掴んだも同然です。
ややこしそうな服のシワ、今回は2つに分けて簡単に考えてみましょう。
引っぱりじわ
まず1つ目は、『引っぱりジワ』。布が引っ張られてできるシワです。イラストで描くべき多くのしわがこのタイプです。

服をつかんだり、押さえたり、または出っ張った部分があると、布がひっぱられ、しわができます。対象にひっぱられてできるため、まっすぐに近い曲線になります。
描き方のコツは、『引っぱられるポイント』をチェックすることです。
たとえば下の絵は、 × のところに引っ張られて、しわが入ります。

たまりじわ
2つめが『たまりじわ』。
あまった布が、くしゃくしゃっとなってできるシワです。別名『蛇行じわ』。イラスト初心者がいちばん迷うタイプのしわです。

ヒジやヒザなど関節部分、またはゆったりとした服のたるんだ部分が、この『たまりじわ』になります。
ランダムにできるため、いちばん描くのがむずかしいシワです。
描き方のコツは、『ひし形』を意識することです。『たまりじわ』はあまった布がつぶれてできるシワです。
だからこそ、つぶれた形、つまり『ひし形』を描くように入れてあげると、楽に描けます。

まとめ
『引っぱりじわ』と『たまりジワ』。
この2つのシワは、イラスト講座や教本など、描き方として多く取り上げられています。
講座によって、2つのシワの定義が異なることがあり、こんがらがってしまうかもしれませんが、明確な決まりはありません。
むしろ『ひっぱりジワ』の延長に『たまりジワ』があることが多く、2つのシワを明確にわけることは不可能です。
だからこそ、シワの形をつかむことが重要になります。
「このシワは、こうやってできている」、そう考えながら描く癖をつけると、次第に慣れてさらさら描けるようになるはず。
そのはじめの一歩を踏み出すために、シワのタイプ分けは効果が大きい方法です。
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