服の描き方講座では教えてくれない。服を上手く描く3つのコツ

イラスト上達において、服が上手に描けるというのは、だれもが憧れを抱く理想です。

しかし、残念ながらそんなに簡単なものでもありません。

多くの需要があるのでしょう、「服の描き方」本や講座は、どこにも溢れています。

しかし、その講座ではほとんど触れられないポイントが3つあるのです。

この3つがないと、どんな服でも不自然に見えてしまう。

逆に言えば、これをしっかり描くことで自然な服にすることができます。

 

今回は服の描き方講座ではほとんど説明のない3つのポイントを紹介します。

しわの描き方とかではありません、服を描くうえでの必要最低限のポイントです。

まずはこの3つからマスターしていきましょう。

 

厚み

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服に厚み、というと、「布に厚み?」と思われるかもしれませんが、どんなものにも厚みはあります。

それこそペラペラのコピー用紙にも、布切れ一枚にもあります。

この『厚み』、初心者が服を描くときに、すっぽり抜けてしまうことが多いのです。

絵柄によってはもちろん省略する場合もあります。しかし、「厚みがある」という意識は、どんな絵柄にも必要です。

 

具体的には、気を付けたいことは2つです。

角をとがらせないこと」、「厚みの余白を開けること」。

この2つを変えるだけで、厚みがでて、立体的な服に見えます。

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重み

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厚みと同様、布には重みがあります。

同じように、これもすっぽり抜けてしまうことが多い。

これを考えないと服だけ無重力状態のイラストになってしまいます。

ふつうは、何もしないと下へと落ちていくのです。

服のなかにキャラクターの身体がはいり、身体に引っ張られる部分と、引っぱられずに下へ落ちていく部分があります。

それが、服のしわになるのです。

体にぴったりした服は、全体が体に引っぱられているので、下へは落ちませんが、大抵の服にはゆとりがあります。

そういったゆとりの部分は、下へと落ち、たまりジワになるのです。

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服にはがあります。

虫食い穴というわけではなく、『うで・脚をとおす穴』『あたまを通す穴』、つまり口のことです。

この服の穴は、そのほとんどがでできています。

この円も、初心者絵描きにとっては陥りやすい罠です。hukunokakikata4

 

円がつながっていなかったり、歪んでいたりすると、絵に違和感を与えてしまいます。

見えない部分もつながって、円になっている」と常に考えて、円をしっかりつないであげましょう。

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まとめ

重み・厚み・円

当たり前すぎて見落としてしまいますが、これがしっかり意識できていないと、なんとも不自然な服しか描けなくなってしまいます。

服のシワや、装飾、服ごとの構造も、イラストを描くうえでたしかに大事な知識です。

しかし、土台あってこその知識。

その前に、一度原点にたちかえって、基礎をしっかり固めましょう。

そのためのチェックポイントが、この3点です。

「重み・厚み・円」、あなたの描くイラストには、この3つがちゃんとあるでしょうか