イラスト上達にデッサンは必要かどうか。画力向上の練習論

 

「デッサン」の定義

ネットでイラスト上達に関して調べたことがあれば、「イラスト(萌絵や漫画絵)が上手くなるために、デッサンは必要かどうか」という議論を、一度は目にしたことがあるでしょう。

じっさいに、わたし自身も質問を受けたことが何度かあります。

 

では、この質問を受けたときの個人的な考えを書いていこうと思うのですが、その前に。

まず第一前提として、「デッサンとはなにか」の定義をしましょう。

 

この言葉があいまいなまま、話をしても、結論は出ないしあやふやなままになってしまいます。

ネットで使われてる「デッサン」の意味は、大きく分けて2つです。

 

1つ目の意味は、写実的な素描

鉛筆や木炭をつかって、一色の濃淡で人物や静止画などの対象物を表現した絵のことです。

美術学校の入学試験に課される課題としてのイメージが強いと思います。

 

2つめの意味は、デッサン力

ものの形状を、正確に描ける力を指します。

たとえば、人物の頭が歪んでいたり、腕が短すぎたり―――、見て「あれ?」となる絵を、「デッサンがおかしい」といいますね。

この「デッサン」は、「作者が、ものの形を正確に描けるかどうか」を指します。

 

この2つの意味がごちゃごちゃになっているから、「デッサンは必要?」という議論はいつまでも平行線なのです。

 

デッサンは必要?

この前提を踏まえて、意見を述べます。

イラスト上達のために、【素描としてのデッサン】は必要不可欠ではないが、かなり有効。【デッサン力】は必要不可欠」。

 

デッサン力】は言わずもがなだと思います。

これがないと、歪んだ絵――つまり、見て「萌える」どころか、「もやもやする」絵しか描くことができません。

だからこそ、人物であれ、静止物であれ、背景であれ、イラストであれ、写実画であれ、日本画であれ、【デッサン力】は絶対に必要です。

 

それを鍛えるための有効打が、【素描としてのデッサン】です。

黒一色で、対象の濃淡を表し、正確に形をとることが求められます。

 

とはいえ、上手い人のモノクロ写真のようなデッサン作品を見て、「こんな作品を描かないといけないのか・・・」と肩を落とす必要はありません。

スケッチや写真模写でも十分デッサン力は身につきます。

 

ただひとつ、守ってほしいことは、『三次元を描くことを怠らないこと』です。

できれば実物を見て、むずかしければ、写真でも。

とにかく、「三次元を描くこと」から逃げないでほしいのです。

 

有名イラストレーターの中村佑介さんや、寺田克也さんも、3次元のものを描くことを強く推奨されています。(中村佑介さんは特に【実物をみて写実的なデッサン】を推奨されています)

基本は応用です。もとがあって、デフォルメになるから。でもキラキラ目のデフォルメから入っちゃって、この描き方しか知らないし、どの顔でもこの目でしか描かないってなると、絵描きとしては奥行がなくなっちゃう。(p131より)

他人がすでにやってるデフォルメから入っちゃうと、応用が難しくなっていく。(p132より)

寺田克也著「絵を描いて生きていく方法?」より引用

もちろん、イラスト模写は、大きな効果があります。決して無駄ではありません。

 

ただ、デッサン力を身につけたり、じぶんの引きだしを増やすためには、やはり『3次元を描く』ことが効果的であり、一番の近道です。

 

まとめ

デッサンが必要か、不必要か。

その議論に目を通すのもおもしろいですが「デッサン」という言葉があっちこっちで、意味が変わってきています。

ネット上の議論を見るときは、あらかじめそれを踏まえておくことをおすすめします。

 

どの意見を取り入れるとしても、「デッサン力がない」「同じような絵しか描けない」と悩んまれてる方には、「ぜひとも3次元へ目を向けてください」とおすすめだけしておきます。

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