足の筋肉まとめは、これにて終わりになります。
あしの筋肉の理解は、全身イラストの上達、つまり画力向上にも大きな役割をはたします。
今回は下腿中心のまとめです。
とくに男性を描きたい方は、知っておいた方がいい筋肉たちです。
太もものあたりよりは、比較的かんたんな形状とつき方をしているので、まずはさらっと理解しておきましょう。
前脛骨筋

すねの筋肉、といわれる前脛骨筋です。ひざ下から、斜めに足の土踏まずのあたりまで伸びています。
足首を上へ曲げたときにこの筋肉が縮み、体表にもわずかなふくらみとして出てきます。

長趾伸筋
長趾伸筋は下腿の外側にある筋肉で、部分的にうえで見た前脛骨筋に隠されています。
この筋肉の腱は、足の指(親指以外の4本)までのびていて、あしの指を動かす役割ももっています。
(親指へは別の筋肉「長母趾伸筋」がその役割をになっていますが、他の筋肉にかくされて足を描くうえではあまり意識することがないので、省略します。)
男性の足を描くときには、足の筋を描くと、男性っぽさが増します。この筋は、この長趾伸筋からのびる筋であることを、頭にとどめておくと引きやすいでしょう。

長腓骨筋

長腓骨筋は、下腿の外側にある、細長い筋肉です。
短腓骨筋(ほとんどが他の筋肉にうもれて隠れているので省略)と合わせて、下腿と足をつなぐ役割をはたしています。
腓腹筋
下腿の後ろの筋肉で重要なのは、2つ。
後ほど紹介するヒラメ筋と、この腓腹筋です。
ふくらはぎのふっくらした形は、この腓腹筋によるもの。
筋肉のすくない人のふくらはぎは、丸くふくらみ、ゆったりとカーブを描いておりていきます。
しかし筋肉の多いひと、とくに男性のふくらはぎは、この腓腹筋が発達し、アキレス腱との境目がはっきり体表に現れることが少なくありません。
男性らしい脚を描きたいときは、この腓腹筋をムキっとさせることを覚えておきましょう。
ヒラメ筋
下腿裏側の主要筋肉、2つめがこのヒラメ筋です。
『腓腹筋の2つのふくらみ』と合わせて、下腿三頭筋と呼ばれています。
これは腓腹筋とヒラメ筋がおなじくアキレス腱によって骨につながっていることに由来しています。

腓腹筋の下に位置しており、その形がヒラメに似ているといわれ、この名前がつきました。
ヒラメ筋は、そのほとんどが腓腹筋にかくされていますが、アキレス腱につながるところで、わずかにふくらみとして体表に見ることができます。